第三章:1番トレーダーに必要な技術

目次

《3-1》 利確が難しすぎる問題

リスクリワードを良くすればするほど、必要になる技術は『保有』になります。

今まで『損切は絶対にする』『エントリーは待つことが大事』など色々な情報を主にX(旧Twitter)やnoteで発信してきました。

ですが、飽くまでこれらは初心者さんに向けたスタートラインに立つ為の技術でしかありません。これらが出来なければそもそも相場に居続ける事さえ困難ですからね。

そのようなスタートラインを超えた先に高くそびえ立つ壁が利確であり保有です。

専業など、トレードで食べていく為にはこの保有の技術が必須になります。

トレーダーの多くが『利確が一番難しい』と話している通り、利確、又は保有がトレーダーの技術として一番難しいものだと私も思います。

何故なら、未来の事だからです。

例えば損切であれば

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過去の事実から明確に損切を決める事ができますが、

利確は未来です。もちろん過去の事実からある程度目星はつけられますが、直近の事実で決められる損切に対して

直近で決めているわけではない利確の方がやはり不確定要素が多いと言えると思います。

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この分からない空間が非常に厄介でして、わからないという事は小さな反発(ピンバーなど)でも

『もしかしたら転換してしまうかも、、』

と小さなピンバー1本でさえ誘惑に乗って決済してしまいやすくなります。

そして何より自分が明確に決めた値位置まで来て利確したとしても

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結局それ以上に伸びて行くことがあります。

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その結果、良いポジションを取れたのに機会損失を感じてしまい、どうしても『きっちり値幅を取りたい』という気持ちが強くなるので先ほどのように

「もしかしたら転換してしまうかも、、」

と誘惑に負けて早期に利確してしまう完璧な悪循環に陥ります。

まず大前提に覚えてほしい事は

損切に正解はあっても、利確に正解はありません。

*損切の正解は根拠が否定される場所です。

正解が無いからこそトレーダーとしての上手さが出るのが『保有』であり、トレーダーが一番必要な技術です。

*『保有=どこで利確するか』だと思うので利確も含めて保有と考えています。

一番必要だからこそ皆さんが必ずできるようにならなければいけません。

ちなみに

「保有は難しいからスキャルピングにしよう!」

と考えている方は注意が必要です。

そもそもデイトレード、スイングトレードが出来ない人がスキャルピングで勝てるとは思えません。何故なら、より感覚的に近いからです。

大前提に相場のチャンスは1日に何回も来ません。なので回数を増やすという事はそれに伴い根拠の薄いトレードをしなければいけません。

結果、より感覚的になりやすいと言えます。

もう1つ付け加えるのであれば、勝てるトレーダーは『生涯トレーダー』です。

有名なトレーダーさんを見ても、死ぬまで遊べそうなお金を持っていながら投資家としては引退しませんよね。

つまりは儲かっているうちにトレードを辞めるのは難しいと思います。

そう考えると皆さんは、年齢を重ねてからも感覚、体力が必要なスキャルピングをずっと続けられると言えますでしょうか。

私は必ず中長期トレードに移行すると思います。

その時になって保有が出来なければスキャルピングで得た利益もしっかり無くなります。

私たちは相場で勝つ事を目標とするのではなく、飽くまで長期目線の『勝ち続ける事』を目標としなければいけません。

だからこそ『保有』がトレーダーにとって一番必要な技術なのです。

なので是非ここで勉強してからトレードに望んでください。ここからは私が考える利確の基礎を話していきます。

《3-2》 利確の基礎

まず先ほどもお伝えしたように利確に正解はありません。

なので基本自由ですが、私は『pipsで決める』より『根拠を持って利確する』方が良いと思います。

何故なら、一貫性を保てるからです。

トレードメンタルに必要なのは一貫性です。一貫性からぶれた行動をしてしまうと上手くいかないトレードになってしまいます。

*例えば飛び乗りは期待値が低い行為ですが、大きな利益になる時もあります。ですが痛い目を見る事が多いので『飛び乗らない一貫性』を保つことでメンタルを安定させ、無駄な損失も減らす事ができます。

つまり損切を『根拠の否定された場所』でするのであれば、利確も『根拠が無くなるタイミング』でするべきと考えるわけです。

これが一貫性ですね。

何回もチャネルの例を出して申し訳ないのですが

チャネル内でトレードする理由は

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前提事実に『チャネルを規定してトレンドが進行している』からです。

つまりチャネルを形成してトレンドが進行している事実があるという事は、その後もチャネルに推移してトレンドが進行する可能性があると考えることが出来ますよね。

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なので私たちは『チャネルで推移している事実』+『その他根拠』からトレードする優位性があると考えるわけです。

そう仮定すると損切場所がチャネル下限抜けであるなら、利確場所も基本的にチャネル上限であるべきです。

何故なら、チャネル上限が得れる最大値幅だからですね。

チャネルから出てしまえば前提環境がすべてが崩壊します。それは下抜けでも上抜けでも関係ありません。結果、根拠が否定されればポジションを保有する価値がなくなります。

ちなみに【2】章のリワード伸ばしは根拠が否定されているのではなく、短期チャネル⇒中期チャネルに移行しているという考え方です。

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そのような根拠から明確な利確位置を選ぶことで『何故自分が保有するのか』という問いを明確にします。

結果、理屈を知っている方が利確位置までの保有力(握力)が強くなると思います。

すべては根拠、理屈を元に行動する。

この言葉が利確場所までの保有を遂行する為には必要だと私は思います。

≪利確の基礎 まとめ≫

①利確はpipsで決めるより一貫性の観点から根拠で決める方が良い。

②利確も損切も保有する価値が無くなったタイミングで決済するのが良い。

③根拠を元に行動すれば感情の入る余地も多少減る。

と言ってもやはり感情的になって早期に利確してしまう事はあると思います。

特に高RRを目指す場合は相対的に保有時間が増えます。

そして保有時間が長いとそれだけ『感情的になってしまう場面』も多くなってしまいますよね。そのための感情的になりにくくなる方法をこれからいくつかお伝えしますが大前提に

正直ここは自力で頑張るしかありません。

今までに無い抽象的な発言で申し訳ないのですが、ここは唯一『自分の問題』です。

自分自身が誘惑に負けなければ保有できますし、負ければ早期利確してしまいます。

『高勝率のキープ』のような物理的に難しい事ではないので、今は保有が出来ない人でも改善できる可能性はあると思います。

それも含め次は『感情的にならない思考法』をいくつかお話していきます。

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では、皆さんが相場で生き残ることを切に願っています。


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