リスクリワードとは?
トレーダーの間でよく使われている
『リスクリワード』という言葉。
FX界隈以外では
リスクリワードレシオ(比率)と言います。
*リスクリワードレシオの意味が大体わかる人はこの説明は読まなくて大丈夫です。
勝ちトレードの平均利益の額と、
負けトレードの平均損失の額が
同じであれば、
リスクリワードレシオは「1」と
なります。
リスクリワードレシオが1よりも
上であるならば、
その取引が
「勝ちトレードの利益額の方が大きい」
状態にあります。
逆にリスクリワードレシオが1よりも
下の場合は、
「負けトレードの損失額の方が大きい」
状態にあることを示しています。
ですが、実際にX(旧Twitter)などの
主にFX界隈では
1回の取引における 損失:利益 の『目標』比率
の、ような形で説明されることが多いです。

実際に私もそう思います。
ですが先ほど説明したように
Googleなどで調べていただくと、
大体は本来の計算方法が出てきます。
これを見ると
FXで言うリスクリワードの考え方は
→『想定』
本来のリスクリワードレシオの考え方は
→『結果』
で、あることがわかります。



ではなぜ、FX界隈で
本来の意味とは逆の
『想定のリスクリワード』
が、生まれたのでしょうか?


そんなFX界隈で使われている
『1回の取引における 損失:利益 の目標比率』
を元にしたリスクリワード(RR)と
勝率の関係を今回は解説していきます。
※想定のリスクリワードの方ですね
先にお伝えしておきますが、
リスクリワードは『結果論』です。
ですが初心者さんに向けて言うのであれば
FXは、勝率よりも
リスクリワードを高くすることの方が
大切と言えます。
この言葉の真意は後程解説していきますが、
その前にリスクリワードと
勝率の関係について解説していきます。
トレードは期待値がすべて?
※恐らく本来は『リスクリワード 1 』と
表すと思いますが、
わかりやすくする為ここからは
『リスクリワード 1:1 』と
書かせていただきます。
基本的に手数料等は計算に含まれていません。
≪リスクリワードが 1:1 の場合≫
例:ここでエントリーすると利益として100pipsが期待でき、その時の想定損失が100pipsである可能性の場合。(損失100pips:利益100pips)
上記の条件でトレードを10回繰り返す場合、最低でも勝率50%無いとマイナスになってしまいます。利益を積み上げるのであれば勝率55%以上欲しいですね。





では、リワード(利益)を大きくしてみます。
≪リスクリワードが 1:3 の場合≫
例:ここでエントリーすると利益として300pipsが期待でき、その時の想定損失が100pipsである可能性の場合。(損失100pips:利益300pips)
この場合は、最低でも勝率25%以上をキープできなければ損失です。増やしていくのであれば勝率30%以上欲しいところです。





では、逆にリスク(損失)を上げていきましょう。
≪リスクリワードが 8:1 の場合≫
例:ここでエントリーすると利益として100pipsが期待でき、その時の想定損失が800pipsである可能性の場合。(損失800pips:利益100pips)
この場合は、勝率85.5%以上をキープできれなければ損失です。増やすためには勝率90%以上欲しいですね。ほぼ負けは許されない状況です。


この3つを紹介しましたが、
極端に言えばこの3つどれでも
計算通りの勝率とRRを出せば
損益はプラスになり
『期待値がプラスである状態』
となります。
一般的に、この期待値がプラスのトレードを繰り返すことで資産は増えていくとされています。
私の説明ではなくとも
調べていただければブログ、サイト等、
色々解説していますので
一度調べてみるのも良いかもしれません。
と、ここまで詳しく解説してきましたが


つまり、リアルのトレードで
この計算はそこまで意味のあるモノでは
ありません。
と先ほどお伝えしましたが、
実際のトレードでは意外とうまく行かず、
トータルが損失で終わることも結構あります。
それはなぜなのでしょうか。



理由は大きく分けて2つあります。
*ここからは期待値プラスのトレードとして『RR1:1勝率55%』を例にしてお話していきます。
期待値プラスが期待できない理由①
①数字を固定しなければいけない
まずは先ほどお伝えした
リスクリワードと勝率の例をご確認ください。
≪リスクリワードが 1:1 の場合≫
例:ここでエントリーすると利益として100pipsが期待でき、その時の想定損失が100pipsである可能性の場合。(損失100pips:利益100pips)
上記の条件でトレードを10回繰り返す場合、最低でも勝率50%無いとマイナスになってしまいます。利益を積み上げるのであれば55%欲しいですね。
これを見てもらうと
- RR1:1の場合は損失100:利益100(pips)となっています。
- そして更にそれを10回繰り返してエントリーしていますよね。
正直、実際はそんなトレードしません。
もっと細かく言いますと、
pipsで損切や利確を決めません。
なぜなら、損切は
『根拠が否定される場所』でするものですし、
利確場所も場合によって変わります。
つまり損切、利確場所は
pipsで決めてはいけないという事です。
これは多くのトレーダーさんが
仰っていることですし、
色々拝見しても肯定的な意見が多いです。
では、何故pipsで決めてはいけないのでしょうか。


図を使って説明していきます。
例えば、
このように下図のトレードの場合、
根拠が否定される場所として
ピンクラインが挙げられます。


※ポジションは保有する価値が無くなったら手放すのが正しいと言えます。
その価値が無くなった瞬間が『根拠が否定された場所』つまりはピンクラインになるわけですね。



先ほどの例では毎回100pips固定でしたが、毎回損切を25pips、利確を25pips固定にしてみましょう。
すると、すべてで下図のようなことが
起こるわけではありませんが


このように
根拠が否定される前に
損切にかかっててしまう場合があります。
結果、根拠が否定されているわけではないので


その後、普通に伸びて行くこともあります。
これでは意味の無い損切に
なってしまっていますよね。
逆に、損切場所を80pips、
利確場所を80pips固定にしてみましょう。


この場合は根拠が否定されているので
一見正しい損切に見えますが、


この赤○部分の値幅が無駄です。
根拠が否定されてるのに
この赤○部分の損失を被る必要はありません。
≪結果≫
pipsを固定するだけで、
このような4つのデメリットが
発生してしまいます。



私が『損切は根拠が否定されたときだけ』と話すのはこれが理由ですね。
利確も似たような感じですが、
利確だけで言えばpips固定も一理あるので
損切で説明させていただきました。
つまり基本的に
○○pipsで利確したい。
○○pipsで損切したい。は


毎回根拠が否定される場所で損切した方が
- 合理的であり
- 資金効率も良い
ので、結果として賢い選択です。
*ファンダメンタルズをトレード根拠の主軸とする場合や、株などではpips固定もアリだと思います。完全テクニカルの方のpips固定は辞めた方が良いという話ですね。
ではpipsを固定できない事がわかった段階で、
あえていつものこの文章⇩
≪リスクリワードが 1:1 の場合≫
例:ここでエントリーすると利益として100pipsが期待でき、その時の想定損失が100pipsである可能性の場合。(損失100pips:利益100pips)
上記の条件でトレードを10回繰り返す場合、最低でも勝率50%無いとマイナスになってしまいます。利益を積み上げるのであれば55%欲しいですね。
のRR1:1は固定、pipsを固定せず
根拠通りにトレードしたらどうなるか
試してみます。
例:買いでエントリーしたい場所を見つけました。そのエントリー根拠が否定される場所は25pips下です。では利確も25pipsにしてRR1:1にしましょう。


結果1lot買い、25pipsの利益となりました。ここまでは前回と同じですね。


次にまた買いエントリーしたい場所が見つかりました。この場合の根拠が否定される場所は50pips下です。利確場所は同じく50pips先。


結果1lot買い、50pipsの損切になりました。


この2つの結果を合わせると『RR1:1を想定して勝率50%ですが結果 -25 pips』です。
先程はRR1:1かつ勝率50%あればマイナスにはならないとお伝えしましたが、RR1:1で勝率50%なのに損失になってしまっています。
言うまでもなくそりゃそうですよね笑
これは実践回数が2回かつ極端な例ですが、
ということになります。
極端と言いましたが
通貨ペアやGOLD、上位足下位足で
pipsの差は出るので、
有り得ない事ではありません。
≪ここまでのまとめ≫
ただ、これに関しては
一応の解決策があります。
先ほどまでは
『損失100pips利益100pipsでRR1:1』
と、していました。
そこを『損失1000円、利益1000円でRR1:1』とすれば
ロットの変更で解決することが出来ます。
例えば
1ロット=10000通貨と仮定
①1ロットで10pipsを取った場合、利益は1000円です。(利確目標10pips)
②1ロットで30pipsを失った場合、損失は3000円です。(利確目標30pips)
結果、勝率50%で計-2000円となっていることが問題なわけですね。
なので
②の『1ロット』の部分を
『0.33ロット』にすることで
リスクをほぼ一定にすることが出来ます。
※ちなみに、1ロットの基準は
FX会社によって変わります
①1ロットで10pipsを取った場合、利益は1000円です。(利確目標10pips)
②0.33ロットで30pipsを失った場合、損失は990円です。(利確目標30pips)
勝率50%でプラス10円となっているので、結果的にほぼRR1:1勝率50%の計算通りとなります。



ただ『損益額でRRを固定する方法』にはデメリットが4つあります。
ただ、これは調べれば計算ツールがありますし、
資金管理をする場合は
皆さん通る道だと思います。
先ほどの『990円』の様に1000円には固定できません。
更にスプレット(手数料)や
設定できるロットも会社によって
変わりますので
一定にするのは難しいかもしれません。
時間がかかると言っても秒単位ですが、
スキャルピングなど
1秒を無駄にできないトレーダーさんには
難しいかもしれません。
たとえ損益額でRR1:1に固定したとしても、
いつかは金額を上げるときが来ます。
1000万円に資金が増えてきても
常に損失1000円:利益1000円で
トレードする人は居ませんよね。
その場合、
いきなり1000円から1500円に
上げる人も居れば、
可変ロットで少しづつ上げる人もいます。
可変ロットとは:証拠金が増えたらその分取引ロットを引き上げ、 証拠金が減ったら取引ロットを引き下げる方法。
こうなると
やっぱり数字は変わってしまうんですよね。
pips固定が難しいように
金額固定も意外と計算通りにはいきません。
可変ロットなどの複利で計算する場合、
必要な利益率も変わってしまいます。
つまり『RR1:1』として
固定するのは難しいのです。
それもあって
改めて色々なFXトレーダーさんを
拝見しましたが、
RRを金額で固定している人は
ほぼいませんでした。
※正確には金額を隠している人も居るので
わかりませんが。
リスクを資金の1~5%以下に抑える為に資金管理をしていらっしゃる方は沢山いました。
ここまでつらつらと語ってきましたが、
つまりFXにおいて、
数字(RR、pips、lot、金額)を固定することは難しいといえるわけです。
≪期待値プラスが期待できない理由①まとめ≫



結果、期待値計算のプラスとリアルトレードでのプラスはまた別なのです。
ですが、ここまで話しても
金額固定であれば
ギリギリどうにかできそうですよね。
これ以上に
期待値プラスが難しい理由があります。


期待値プラスが期待できない理由②
②期待値通りの勝率を出さないといけない。
基本的に期待値通りの結果を得るには
『勝率をキープする』か
『月間、年間で期待値通りの勝率にする』
必要があります。
まず、勝率を高くする、
低くする以上に難しいことがキープです。
なぜなら相手は為替相場であり、
相場は変化するからですね。
為替相場は流動性が高く株などに比べてもランダム性が高いものであると考えています。なので、どう頑張っても一定の勝率をキープすることが困難です。
FXで起こる事象には必ず要因がありますが、
それをすべて把握する事は不可能であり、
分からない部分(ある意味運)が絡みます。
その結果、
相場を経験しているとわかりますが、


更に人間である以上、
- 感情的になる可能性
- 飛び乗ってしまう可能性
- 間違いを起こす可能性
などなど、色々な要因が発生するわけです。
なので10回トレードをして勝率が8割だとしても100回、1000回と長い期間続けていれば様々な事象が絡む余地も増えて行くので勝率は変動します。
逆に検証1000回ではトータル勝てていても、
いざ自分がトレードする日からの月間、
年間ではマイナスになることもあります。
私たちはトータル10回や1000回で利益を出すことではなく、
月間プラスで終わる事、年間プラスで終わる事を目標にしなければいけません。
月に何回トレードするのか、
年に何回トレードするのか、
そこも考慮して考えなければいけませんが、
それも月々で変わってしまいます。
結局、何が言いたいのかといいますと、


※余談:先ほどお伝えした『相場は変化する』というキーワードですが、初心者さんにはわかりにくいと思いますので、
実際の相場で軽く説明致します。


見てみると
青四角の相場は『比較的上下に動いており、順張り、逆張り両方である程度勝てる相場』になっています。
ですがピンク四角の相場は『ほぼ上昇のみのトレンド』で逆張りではほぼ勝てません。
つまり青四角内で使えた『逆張り手法』がピンク四角ではほぼ使えなくなっていることがわかります。(狙う値幅にもよりますが)
※逆にピンク四角の上昇相場は考えなくても買い続ければ儲かる相場であり、初心者さんが1番儲かる相場です。
ですが、その次に青四角のような複雑な相場が来た時には対応できず、ぼろ負けして退場していきます。
これが


という理由です。



ピンク四角の上昇相場は極端に勝率が上がるので『自分が上手いと勘違いしやすい期間』とも言えますね。
つまり『手法が使えなくなる事』や『連敗が起こる現象』は相場である以上当たり前なのです。
話を戻しますが、
結局このような


と、私は考えます。
では勝率をキープはできなくても月間、年間であれば期待値通りの勝率に近づける事ができるのでしょうか。
その解決策として『大数の法則』が挙げられます。
大数の法則とは:例えばサイコロであれば振る回数を増やせば増やすほど、出る出目の平均値3.5に収束していくという法則。
つまり勝率が上振れたり、
下振れたりしても、
試行回数を重ねれば
期待値通りの勝率に収束してく
と、考えられるわけです。
ですが、残念ながら
これもFXでは適応できないと思います。
何故なら、私たちは1カ月で
30回もトレードしない
デイトレーダーだからです。
(1日1.5エントリー計算)
30回前後のトレードでは
期待値通りの勝率に収束するまでの試行回数が
取れるとは言えません。
※ちなみに試行回数1000回でも
十分とは言えません。
逆に、試行回数を増やすトレードが
出来れば良いのですが


相場はわからないが9割以上占めているので、
そもそも試行回数を増やせないのです。
スキャルピングであれば可能に見えますが、
初心者さんには難しいのでおススメはしません。
更に言うのであれば、
先ほど『数字の固定は出来ない』と
お伝えしました。
サイコロであれば、
でる出目が変わる事がありませんが、
FXでは数字(RR、pips、lot、金額)が
常に変化しているので
大数の法則が適応できるかと言うと微妙です。
つまりまとめますと
この3つの事象により
『RR1:1で勝率55%』でも
結果マイナスになってしまう可能性が
大いにあります。
そう考えると
『RR8:1勝率90%』のように
1トレードのリスクが高いと
期待値がプラスでもかなり危ないですね。
つまり、私たちトレーダーは上記の『3つの事象が起きても生存できる状況』を作ることが求められています。
≪期待値プラスが期待できない理由まとめ≫


自動売買なども増えたとはいえ、
人間の思惑で動いている以上
計算や確率だけでは勝てません。
その本質を理解しているからこそ
ライン理論1では
『多くの人が意識しているから』という
『人を主軸』にしています。
ここまででお伝えしたかったことは
『期待値プラスはそこまで期待できない』
ということです。
と、ここまで話してきて
皆さんが結局知りたいのは
では、どうトレードすれば良いのか?
ですよね。
この答えとして重要なキーワードが
『高リスクリワード』になります。
高リスクリワードの優位性
まず先ほどお伝えした様に
相場のチャンスはかなり少ないので
『試行回数が少なくても良い』
トレード方法を考えないといけません。
そう考えると
- 1トレードのリスクを下げ
- リターンを大きくする
ことが賢いですよね。
なぜなら、月のエントリーが30回以下として損切幅が極端に大きいと数回負けただけで取り返せなくなりますから。
これ以外の事は後程お話ますが、
まず結論として目指すべきは『RR1:2以上で勝率40%』です。(専業であればRR1:3以上は欲しいですね。)
※あくまで理想です。
RRは1:2と固定するのではなく、
1:2以上とします。
つまり相場に合わせて
1:2でも1:3でも変更することを目標とします。
先ほどは『数字が固定できない』と
言いましたが、
このトレード方法では
数字を固定しない事がメリットになります。
「これは勝率も55%以上とは言えるのでは?」
とも考えられますが、
勝率の上下はほぼ運であり、
自分ではコントロールすることができません。
私たちは相場にトレードをコントロールされるのではなく、自分で『トレードをコントロールする力』が必要になります。
基本的に勝率は相場に握られているので、
勝率だけ高くしても
結局は相場の気まぐれで
大負けてしまう事があるわけです。
それに対し
高リスクリワードは基本的に
利益の方が大きいので
相場の気まぐれに多少は対応できます。
ここからは『自分でコントロールする』
というイメージがついていないと思いますので、
詳しく解説していきます。
高リスクリワードの狙い方
一見高RRを狙う事は難しそうに見えますが
図で見てみましょう。


ここで下図のような
『ピンバー複数本』や
『下位足でチャートパターンが発生』し、
エントリーしました。


その場合損切場所は
- ①安値を超えることによる下落トレンド継続
- ②トレンドラインを割る事による
長期上昇トレンドの否定
この2つによって一番遠くても


この場所になりますよね。
この時、利確目標は


このような場所ではなく


この場所を狙ってください。
そうすると
RRを明確に図らなくとも
RRが良い場所であると認識できます。
つまり、この場合は
高RRを狙っているのではなく、
飽くまでチャネルトレードをする
という事になります。
*チャネルトレードをすれば大体RR1:2以上になると思います。(15分足以上)
ちなみに私の場合1:3以上になることも多いです。
実際の相場で見ていきましょう。


こちらの画像では
上限に2つのラインが発生しています。
私の場合は
これを1本の太い線として見るのですが、
今回は一応2種類に分けています。
この場合、どちらのラインも
3回ずつの反発が発生しています。
つまり、ある程度
『歴史のあるライン』ということですね。
反発回数が増えるにつれて
抜けやすくなるのですが、
もちろん反転する場合もあります。
その点を考慮しながら
オレンジの矢印の部分を拡大してみましょう。


このピンクラインにタッチした時に
下画像の様な『ピンバー2本』が
発生していることがわかります。
(陽線ピンバー ⇒ 陰線ピンバー)


同一足に該当するサインですね。
なのでエントリーすることができます。


損切は一応遠めに設定し、
緑のトレンドラインを完全に超えたら
としましょう。そして利確ですが


ピンクのトレンドラインを
そのまま平行移動させてチャネル化させ、
その下限で利確します。



この時のリスクリワードは1 : 3ほどでした。ちなみに保有時間は8時間です。
今回のように
しっかり損切幅を取っていても
RRが良いトレードをすることができます。
(毎回ではありませんが)
- トレンドの見極め
- サインの見極め
- マルチタイムフレーム分析(MTF分析)
この3つが出来ることが条件ですが、
不可能とまではいかないと思います。
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)とは:複数の時間軸で分析を行う方法。実践的な例えで言うと、4時間足で環境認識して15分足でエントリーするなど。
更に、この場合は順張りなので
その後のリワード伸ばしもできます。
例えばですが


このようにエントリーしたとき


パッと見でも高RRを期待できますが


場合によっては
エントリーした後も、
上位足やその他テクニカルから
まだ伸びそうと判断できれば
『更に保有』又は
『半分決済、半分保有』のような
選択を取る事ができます。


これは一見上振れに見えますが、
環境認識が上手くなれば誰でもできます。
やっていることはMTF分析ですからね。
高RRの強い点は
このようにMTF分析を使って
伸ばすべき所を伸ばすことができる点です。
つまり1トレードの利益(リワード)を
大きくすることができます。
ただリワード伸ばしは、
必要以上に保有時間が伸びるので
それだけ戻ってくる可能性も高くなります。
そのリスクを限定する為にも


ここにあったストップを


上に持ってきてください。
この場合、
すぐ戻って利確されるかもしれませんが、
運が良ければしっかり伸びてくれます。
そもそも
赤ラインを上に持ってきた時点で
本来の目的は達成されているので、
ノーリスクでギャンブルをすることが出来ます。
私は『FXでギャンブルをしてはいけない』と
常日頃から言ってるのですが、
無料で貰えるスクラッチは削るべきです。
もちろん最初は
- 決められた時間軸で
- あらかじめ決めた利確位置で
の決済を出来るようになってから
リワード伸ばしはやってください。
リスクリワード1:2の場合、
勝率は33.3%以下でマイナス、
増やしていく為には40%くらい必要に
なりますが、
チャネルでのトレードは
毎回リスクリワードが変わるので、
1:2.5の時もあれば、1:3以上の時もあり
、MTF分析を使えば
1:10以上なんてこともあります。
なので
多少勝率が下がっても増やせていけますし、
試行回数が少ないからこそ
1つのトレードのリワードを
大きくするわけです。
※ちなみに毎回RR1:3取れれば
勝率は30%で増やせていけます。
相場の面白い所は
酷い下振れもあれば
何故か連勝する期間もあることです。
高RRは1トレードのリワードが大きいので、
少しでも上振れれば
利益がかなり大きくなります。



つまり高RRは①下振れを限定的に、②上振れは大きく取れます。
そして環境認識や技術を上げれば③RRはもっと伸ばすこともでき、④勝率も少しずつ上げていく事ができるわけです。
そして⑤建値などストップ上げもしやすくなります。
結局、相場の違いはあれど


この様に
RR1:1以下を想定できるような場所で
エントリーしようとするのではなく、
一目でRRが良さそうな所で
エントリーしてほしい


というのが『高リスクリワード』の
意味になります。
逆に下画像のように、


中途半端な所でエントリーすれば
RRが比較的悪くなりやすくなります。
(損切場所にもよりますが)


今回はチャネル内でのトレードを
お手本として例にしましたが、
これ以外にもRRの良い場所はいくつかあります。
RRの良さそうな所で検証や観察をしてください。
大切なのは『低RR、高勝率』『高RR、低勝率』の2択から考えるのではなく、そもそも『高RRの場所で検証して勝率を探る』ことです。




上記の様に
どんなサインであれば
チャネル上限に来やすいか、
上位足がどんな状態であれば
チャネル上限に来やすいかを
考える必要がありますね。
ただ、このトレードも完璧ではありません。
高リスクリワードのデメリットとして
『保有時間が伸びる』点が挙げられます。
なので
①このよう建値に来た後、RR1:1で利確すればよかったとか、、


②危ないから早めに決済して結果低RRとか、、


のように上手くいかない事もあります。
なので
「勝率は相場に握られていると言っていたけど、リワードこそ相場に握られているのでは?」
と思われても仕方ありません。
確かに、このような事もあります。
ですがこの下振れは勝率と違って
損をしていませんし、保有時間がある分、
建値などのストップ上げもしやすいと言えます。
つまり勝率と違って
自分でトレードをコントロールすることが可能
なわけです。
どんなトレード手法でも
デメリットはあります。
大切なのはデメリットと、
どう付き合っていくかですね。
結局、相場はどのような動きをするか
わかりません。


なので勝率の低下などの最悪を想定して
高RRを取る立ち回りが大切ですね。
では最後に今までのまとめをしていきます。
≪リスクリワードと勝率どちらが大事?まとめ≫
FXは期待値プラスのトレードを積み重ねるのが良いとされる。
だが期待値計算はFXに適応しにくい。理由は大きく分けて2つあり
①pips固定には相場での優位性が無い。金額の固定も難しく、制約もある。つまり複利で増やす事も考えると本来固定されるべきRRは固定できない。
②計算通りの勝率キープはできず、計算した勝率に近づける為の試行回数もFXでは増やせない。
この2つを改善しつつ目指すトレードは『高リスクリワード』になる。
①数字を固定できない点はリワードを大きくする事である程度対応できる。
②試行回数が増やせないからこそ、リスクを限定し、取れる時にリワードを大きく取るトレードが月間、年間でプラスにしやすい。
③大前提に根拠を元にトレードする事が大切。(今回はチャネル)
と、私は結論づけました。
最近はリスクリワードが軽視されがちですが


トレードの基盤としてこの言葉があるのは
偶然ではなく、
チャンスが少ない相場で生き残る為の
先人の知恵なんですよね。
そもそもリスクを限定した場合、
勝率は60%をキープすることだって
難しいと思います。
相場の中では生き残る事が正義であり、
最悪の想定は常にしないといけません。
(専業であれば尚更ですね)
最後にお伝えしたいことは、
正直このトレード法は簡単ではありません。
ですが本来
初心者用の簡単なトレード法とかは無く、
相場は退場か生き残るかしかありません。
なので本当に生き残りたいのであれば
是非リスクリワードも意識してください。
と、ここまで話しても、
『そこまで長期間保有できない』
と思う方もいらっしゃると思います。
そのような方々について少しですが
次の章で話させていただきます。


では、皆さんが相場で生き残ることを切に願っています。
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